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野外オペレーション

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昭和基地がある島(東オングル島)以外にも無人の観測拠点がたくさんあります。
これらの観測拠点では風力発電機やソーラパネルでバッテリに電気を蓄え、それを使った小さな電力で観測器が24時間働いています。

今回はそれら機器の保守のためお隣の「西オングル島」まで徒歩で出かけてきました。
別の島、ということで間には当然海があるのですが、ここはすでに凍っていますので歩いて渡ることができます。
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一人一人が背負うザックの中には、機械保守のための工具や測定器類、地形図、コンパス、お弁当、水筒、医療セット、天候が急変して基地へ戻れなくなる場合に備えて個人用非常装備、基地と連絡を取るための携帯無線機、予備食、行動食(おやつ)、防寒衣類、シュラフ、これに共同装備としてザイルやハーネス、ハーケンなどを分担して詰め込みます。
南極は山の天気と同じですので、例え日帰りと言えども過信することなく十分な装備で出かけます。

基地から現地の観測拠点までは雪のついた起伏のある岩場を歩きながら片道1時間半程度。
この日は予定していた4つの作業を順調に終えて基地へ戻りました。
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除雪をして..

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異常がないか点検します。
観測条件を変えたり、調子がおかしいときは現地で修理することもあります。


※野外オペレーションとは?
今後ブログの中で『野外オペレーション』という単語が頻繁に出てきます。
野外オペレーションとは、基地がある島の外でする仕事を指します。氷海上であったり、今回のような海を隔てた陸上での仕事がこれに当てはまります。現地まではスノーモービルや雪上車、近いところであれば徒歩で出かけます。
是非覚えておいて下さいね。



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国立極地研究所


by yath_y | 2017-04-19 12:44 | @南極 by Yath  

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