ルート工作
出発時の午前9時の気温はマイナス6.1度。さほどでもないですが、昨日までのブリザードの影響で風がまだ7メートル吹いています。
風が1メートル増すごとに体感温度は1度下がると言われていますので、体感的にはマイナス13度くらいでしょうか。
4名がスノーモービル2台に分乗します。現地まで氷海を走って片道30分程度です。
この西オングル島には宙空圏部門の観測設備があるのですが、凍って割れた危険な海を渡らねばならないため簡単に行くことができません。
凍ってはいても潮の満ち引きでクラックと呼ばれる氷の裂け目はいつも同じ状態じゃありませんから、安全に現地まで行けるようにコースを作るのがルート工作です。
昨年までのルートがそのまま使えるとは限りませんから、知識豊富な野外観測支援隊員のアドバイスを受けながら慎重に向かいます。
到着したら現地でやりたい仕事はいっぱいあるのですが、今回は日帰りのオペレーション。
提出した野外計画書通りの行動が原則ですから、アンテナの点検と少々の補修をして終了。
帰りは風速12メートルまで上がっていて氷海も地吹雪状態。寒かったけど基地を離れたオペレーションはやっぱ楽しいものです。
国立極地研究所
by yath_y | 2014-04-04 23:30 | @南極 by Yath